■ 第十一回 「蘇女丸会」~二十二周年記念公演~

◆ 令和4年4月29日(祝) ◆ 銕仙会能楽堂 (表参道) にて



■第十一回「蘇女丸会」
〜22周年記念公演〜

●令和年4月29日(祝)
●会場/ 表参道、銕仙会能楽堂にて

お陰様で、無事終演いたしました!
連休の雨の中、コロナ禍にも拘らず、
沢山の皆様のご来場、ご高覧、温かな拍手を
誠にありがとうございました。
改めて、心より感謝申し上げます。

◆古典舞踊(全17曲)
◆恒例の二部の創作舞踊ショー
 “平和、希望、情熱、感謝”

やっと写真をアップいたしました!
ご覧いただけましたら幸いです。

■ 第一部 古典舞踊 (全17曲)
■長唄小曲 「歌舞伎踊り」
基本を大切にする藤間流の中で作られた、基礎を身に付ける為の入門曲です。
正しい姿勢、美しい立ち座り、歩き方、お辞儀の仕方、手の揃え方、お扇子・袂の使い方、腰の入れ方、足の踏み方、首の振り方、角度、目線、着物の着方・・・皆さん必ずこの曲で始まります。







■長唄 「松の緑」
江戸安政初演。名手といわれた四代目杵屋六三郎の娘「せい」が、杵屋六と改名し、名披露目のために作曲されました。加藤千蔭の和歌から取って、娘を若松になぞらえ、その小松(禿)が松の位の太夫まで登るようにと祝い祈った内容で、長唄のご祝儀を代表する名曲です。

廣本かおり「またいつか。という密かな気持ちが熟し、この度日本舞踊を再開することとなりました。
長唄は『松の緑』に始まり『松の緑』に終わると言われるほどの名曲。再開後はじめての舞台に相応しく身が引き締まる想いです。明るい未来の、今日はその始まりなんだという気持ちを込めて踊ります。」




■長唄 「黒髪」
源頼朝が将軍になる少し前、島流しになっている時期がありました。
その間に頼朝を愛した辰姫は、やがて許婚の北条政子のもとに頼朝を譲り返さねばなりませんでした。
黒髪に寄せた、深く切ない世の無常を唄った舞で、上方ではお座敷舞として有名な作品です。

秋元房江「日舞は幼少より私の憧れでした。十八歳からお稽古始めて、なんと・・四十五年ぶりの舞台です。“世田谷区がやがや館の日舞エクササイズ”で蘇女丸先生とご縁ありまして五年になりました。今日は、日舞エクササイズの代表として参加させて頂きます。」





■大和楽 「あやめ」 ●振付 藤間秀嘉師
大和楽とは、三味線に琴の音色を加え、女性的に演奏されます。
あやめ、池、青柳、空に流れる雲、五月雨に濡れるあやめを女性にたとえ、幻想的に舞います。

バーランド和代「ゆっくりと大人の恋心を表現するあやめをご指導下さった先生に、心から感謝しております。精一杯舞台に立たせて頂きます。」





■長唄 「藤娘」
江戸文政九年初演。滋賀の大津は京都の入口として栄えた宿場町でした。
そこでお土産として売られていた大津絵。中でも一番人気の高かった黒塗り笠に藤の枝を肩にした
「藤娘」を舞踊化されたものです。
大津絵から娘が抜け出して、藤の精になったり、娘に化身して、恋心を歌いながら舞います。

佐藤靖子「この度の発表会は、先生の様々なお心遣いなしには参加できなかったことと思います。
いつも辛抱強く教えて下さる先生の為に、踊らせて頂きます。」







■長唄小曲 子供メドレー
 紙人形~お月様~藤の花~菊づくし

八木香保里「日本舞踊を三歳からはじめて一年が経ちました。はじめての発表会、ドキドキしてますが、がんばります。」

北野裕奈「始めたきっかけは、テレビで日本舞踊を見たとき私も綺麗な着物を着て踊ってる姿を見てもらいたいと思ったからです。本番は、一生懸命にがんばります。」

山下さくら「秋の学芸会で浴衣を着て、もっと着物に関わりたいと思い日舞を始めました。今日は精一杯踊りたいと思います。」

紙人形~お月様
紙人形~お月様



藤の花
藤の花



菊づくし
菊づくし




■義太夫 「禿」
江戸天明五年初演。禿(かむろ)とは、江戸吉原遊女の見習いの少女。
廓のしきたり、遊女の手伝いでいつもは忙しい禿も、正月にはわずかな時間がもらえ、日頃の憂さも忘れて松飾りのある妓楼の見世先、早朝からのんびり羽根突きに興じている様子です。
廓を知り始めた少女のあどけなさを、無邪気に明朗快活に踊ります。

金子絢香「五歳の文化の日からお稽古を始め、四年半が経ちまた。蘇女丸先生にお稽古をしていただいた事に感謝をし、大切に踊りたいと思います。」








■大和楽 「団十郎娘」
主人公は今でいう追っかけ。江戸下町の大店の娘で、日本一の名優と云われた、団十郎の大ファン。
団十郎さまを一目でも見たい会いたい・・・といつも芝居小屋をうろうろする娘。
そこへ、店の主人の言いつけで娘を迎えに来た丁稚ですが、なかなか帰ろうとしない娘を連れて帰るため知恵を働かせ、団十郎の当たり芸〝助六〟のものまねをさせてはおだてます。
すると娘は大喜びで助六気取り。芝居もどきの振りを見せては、楽しげに帰るのでした。


佐藤蓉子「今でも歌舞伎界の大スターであり続ける團十郎に、当時の娘もこんな風に憧れていたのかなと想像しながら楽しくお稽古させていただきました。慎之助くんと昔の日常の風景を、演じるように踊れたらと思います。」

近藤慎之助「とても短い時間でしたが、分かりやすく指導して頂いたお陰で覚えられ、楽しく踊れる様になりました、本当にありがとうございました。やり切りました!」











■長唄 「傾城」
文政十二年初演。江戸時代、廓は華やかな社交の場でありました。
傾城とは花魁のこと。肩入れし過ぎると一国の大名でさえも城が傾くくらい大変美しいという例えから、いつしか傾城(けいせい)とも呼ばれるようになりました。昔の吉原の町並みは、毎月季節のイベントが繰り広げられ、最先端のおしゃれブームを生み出すのも花魁たちでした。
浮世絵にもその華やかな情景が残っていて、まるでパラダイスの様な別世界だったそうです。
この曲は、そんな一見華やかそうに見える世界に身を置く花魁の勤めの悲しさ・・・でもその裏腹に、生活や本音は実に滑稽に振舞い、情緒豊かな明るさで、江戸らしく粋に描かれています。
花魁になるには、武士と対等に接する為の教養も必須で、お茶、お花、香道、書道、和歌に俳句、漢詩、絵画、琴に三味、踊り・・とスキルが求められ、そんな生活力、女子力を持つ花魁たちが江戸文化を生み出したのも、今日残る文化へ立派な貢献を成したと言えましょう。

金子真弓「季節は秋、舞台は吉原の仲之町。教養や芸事を身につけ、最高位に立つ花魁の切ない恋心や孤独感といった心情を皆様にお届けできるよう丁寧に美しく踊りたいと思います。」








■長唄 「賤の苧環」
平源義経の籠愛を受けた静御前は、吉野山で義経と哀しい別れとなりました。
後に、頼朝に捕えられ鎌倉に送られます。そして鶴岡八幡宮の社前で、頼朝と妻政子の所望に応えて、白拍子の舞を披露したのは歴史上の物語です。
捕らわれた身でありながら悲しみを隠して、義経の無事を祈る舞は、日本の繁栄を寿く祝儀舞でもありましたが、心の中では義経との別れの曲を舞うのでした。
   
坂口楓「静やしずしず、賤のおだまき 繰り返し・・・
大切な人に会えぬ苦しみ。冷たい仕打への憤り。
しんしんと積る雪の中、寄せては返す心の波を、静御前と踏み鎮めるべく臨みます。」









■常磐津 「松の羽衣」
この演目は、よく知られている羽衣伝説がもととなっております。
三保の松原の漁師・伯竜が松の枝にかかった美しい衣を見つけ、家宝にするため持ち帰ろうとしますが、そこへ持ち主である天女が現われ返して欲しいと頼みます。
伯竜は中々承知しませんが、天女の嘆きを聞くうちに、天女の舞を見せてくれるなら返そうと約束します。喜んだ天女はお礼に優美な駿河舞を舞いながら、天界へと帰って行きます。

中嶋瑛里奈「今回初めての掛け合いに挑戦させて頂き、伯竜役角田さんをはじめ、ご指導頂きました先生に感謝致します。
この作品の天女は月の乙女の一人であり、月乙女たちは毎夜、白衣と黒衣をまとって交代で舞い、月の満ち欠けを管理するそうです。天女の優雅でありながら、尊厳のある舞を表現できたらと思います。」

角田健太朗「本日は大変なコロナ禍、お越し頂き誠にありがとうございます。
表現者として丁寧に、そして大切に踊らせて頂きます。」













■清元 「六玉川」 ●振付 藤間秀嘉師
本名題は「草枕露の玉歌和」(くさまくらつゆのたまがわ)と言い、古歌に詠まれた六つの玉川を題材としています。
六つの玉川とは、山城の井出、紀伊の高野、近江の野路、摂津の三島、陸前(みちのく)の野田、武蔵の調布(たつくり)。この六玉川を巧みに織り込みながら、各地の景色、風物を唄い、虫の音、砧、道行、晒の合い方等が入っている変化に富んだ曲となっています。
清元の美しい三味線の音色と共にお楽しみください。

荒川拓也「前回は仕事で参加出来ませんでしたので、その分も気持ちも込めて臨みたいと思います。」

山﨑有理「鬘に引着、白塗り。そしてこのメンバー四人での初舞台と初めてづくしです。
この初めてを楽しみながら、そして皆さんにもそれを感じて頂けるように踊りたいと思います。」

肥後恵利加「歌詞に詠われている趣のある景色を思い浮かべて踊りたいと思います。それが少しでも伝わるよう頑張ります。」

横澤繁「この度、二回目の登壇となりました。初めて先輩方と踊ることとなり、少しプレッシャーを感じておりますが、足を引っ張らぬよう、思い切り踊りたいと思います。」













◆新名取御披露目

藤本久美香 事 「藤間蘇女華」
     
この度、御家元 藤間勘右衛門様より お許しを得まして、
名取の列に加えさせて頂きました。
まだまだ未熟ではございますが、誠に熱心に稽古に励んでおり、この度立派にお披露目を努めました。
何卒末永く応援、ご指導ご鞭撻賜わりますよう、お願い申し上げます。

取立 藤間蘇女丸

■清元 「お夏」 ●振付 藤間秀嘉師
大正三年初演。江戸時代の実話。当代きっての色男だった酒屋の跡取り息子〝清十郎〟は遊び人で、19歳のとき、とうとう勘当されます。勘当とは江戸時代の制度で、届けられると相続出来なくなるばかりか、持ち物も無く家から追い出される制度。行く当てもなく、姫路城下の商家に奉公し、そこで但馬屋の娘〝お夏〟と恋に落ちます。しかし、身分制度の激しい時代、但馬屋の主人・九右衛門は、将来の事を考え、二人の仲を裂くため、清十郎にひま(今では解雇)を出します。思い余ったあげく、清十郎は主人に刀を振り重傷を負わす事件となります。その後二人は運命に逆らい、手に手を取って駆け落ちしたものの、追っ手に捕えられ、清十郎は七百両の盗みの濡衣まで掛けられました。この騒動を知った当時の姫路城主・榊原忠次は、同じ様な事件が二度と起きないようにと、清十郎を打ち首の刑に処したのでした・・・。そして、残されたお夏は、悲しみのあまり狂乱してしまいました・・・。

藤間蘇女華「今日の舞台に立たせて頂きましたのも、名取を取らせて頂くことができましたのも、
全て蘇女丸先生のおかげでございます。先生、皆様への感謝を込め、憧れのお夏を、魂を込めて精一杯踊らせて頂きます。」












■ 落語 「笑福亭茶光」さん
2015年ABCお笑い新人グランプリ新人賞
2014年お笑いコンビ「ヒカリゴケ」を解散
2015年、笑福亭鶴光に入門。笑福亭茶光として活動開始。
現在“老若男女、落語に馴染みのない方も笑わせる”をモットーに、二ツ目として絶賛活動中。
暫くお稽古に見えていたご縁で応援している落語家さんです。皆さん、笑ってください♪

■義太夫 「万歳」
昔、正月に回っていた門付け万歳です。五穀豊穣や子宝を祈る、三河万歳や大和万歳、昔の日常を描きながら、宮中でも催しされていた、千秋万歳、祝賀の舞です。

蘇女丸「コロナや地球環境問題、そして戦争、皆さんが暗い気持ちになってる中・・・
少しでも唄や踊りでみんなを元気に、笑顔にしたい一心で、コロナ禍も、お稽古してきました。
舞の原点は世界共通 “祈り”ですから。
これもひとえに、いつもご指導頂いている“秀嘉先生”、熊本の“勘蘇女先生”のお陰で今が在ります。
今回も全ての皆様へ、精一杯の感謝と、恩返しを込めて努めさせて頂きました。」








■ 第二部 創作舞踊 「平和、情熱、祈り、感謝」
  SDGsツバメ~ カルメン~ 春よ来い~ 情熱大陸
振付・蘇女丸&会員一同
  

SDGsツバメ
SDGsツバメ

カルメン (振付担当・石田めぐみ)
カルメン (振付担当・石田めぐみ)

春よ来い
春よ来い

情熱大陸
情熱大陸

フィナーレ
フィナーレ


二年に一度のこの会は、コロナでずっと延期延期で、四年越し!!!!
皆様、出演者関係者一同のことを案じながらも、何とか無事開催することが出来ました。
連休雨の中にも拘わらず、お爺ちゃま、お婆ちゃま、お父様、お母様、大切なお友達、ご高覧頂き、温かい拍手を、本当にありがとうございました。
このような状況下においても、門下一同力を合わせ、四年分の努力の成果は、写真からも伝わりますでしょうか、一人一人がキラキラ耀き、やり切りました!!
会場の銕仙会様、お衣裳の浅草胡蝶様、松竹衣裳様、鬘の杉吉様、音響のケイズスタジオ鈴木様、撮影のマイクさん、司会のバーランド和代さん、受付の元お弟子さん達、
何より、私の師匠〝藤間秀嘉先生〟のご指導の賜ものです!
全ての皆様へ、心より感謝申し上げます。
劇場の神様も、きっと微笑んで観てくださったと思います。
皆様、本当にありがとうございました。








コロナ禍、感染予防対策は万全に
何とか無事に終了いたしました。
皆様のご来場、ご声援、本当にありがとうございました!!


■ 第十回 記念公演 「蘇女丸会」

◆ 平成29年11月19日(日) ◆ 銕仙会能楽堂 (表参道) にて


■第十回記念公演 「蘇女丸会」〜17周年〜

●平成29年11月19日(日)
●会場/ 表参道、銕仙会能楽堂にて

満員御礼!無事終演いたしました!
沢山の皆様のご来場、ご声援、温かな拍手
誠にありがとうございました。
改めて、心より感謝申し上げます。



■ 第一部 古典舞踊 (全17曲)
■ 藤間流 入門課題三曲
基本を大切にする藤間流の中で作られた、基礎を身に付ける為の入門曲です。
正しい姿勢、美しい立ち座り、歩き方、お辞儀の仕方、手の揃え方、お扇子・袂の使い方、腰の入れ方、おへその角度、足の踏み方、首の振り方、目線、着物の着方・・・皆さん必ずこの曲で始まります。
■ 長唄小曲 「歌舞伎踊り」(七つになる子) 小学二年生、初舞台です。
踊りが大好きで楽しい気持ちが伝わると思います。
  「去年の夏からお稽古を始めました。浴衣でのお稽古は楽しくて大好きです。
   初めての発表会、一番に踊るのでドキドキしています。」






■ 長唄小曲 「関の小万」 小学五年生、二回目出演。とてもシャイな大和撫子ですが、 今回も舞台に立ちたい強い心を持つ事が出来たと嬉しく思っております。
  「能楽堂で初めて踊ります。指先と姿勢に気をつけて、毎日練習した成果を発揮できるよう、
   そして、楽しく踊れるようにがんばります。」




■ 長唄小曲 「槍奴」 小学三年生、二回目出場。この二年間でとても大きく成長いたしました!
足腰と、音感、継続する力、親子で頑張りました晴れ舞台です。
  「僕にとって二回目の発表会。昨日より上手に踊れるように、と思いながら
   毎日頑張って稽古してきました。今日はその成果をぜひ、みなさんの目でご覧ください。」






■ 長唄 「松の緑」
江戸安政初演。名手といわれた四代目杵屋六三郎の娘「せい」が、杵屋六と改名し、名披露目のために作曲されました。加藤千蔭の和歌から取って、娘を若松になぞらえ、その小松(禿)が松の位の太夫まで登るようにと祝い祈った内容で、長唄のご祝儀を代表する名曲です。

藤井咲有里 「歌に描かれている情景を、みているお客様が想像できるそんな日本舞踊を踊れるようになりたいです。未熟者ではございますが、細かなニュアンスを大切に延びよい踊りをお届けできるよう頑張らせて頂きます。」

坂口 楓 「若々しい松の神聖さと、色恋に苦しむ女の艶っぽさと、一つ一つの型に身体と心を委ねて、物語を想像できる松の緑を舞いたいです。」

大須みづほ 「大河ドラマに出演したくて、日本舞踊を始めました。お稽古を始めて数カ月ですが、想像以上に身体を使うため特に足首の筋が前より柔らかくなった気がいたします。精一杯踊らせていただきます。」






■ 長唄 「舞妓」
京の四季、舞妓の修業や、お座敷の姿を唄った舞踊です。
   写す姿の水鏡 たまだれ髪をとりあげて いとけなきより濃い化粧
   涙でとかすお白粉の いつか身にしむ恋風に ほころびたさの口紅や
     佐藤蓉子 「舞妓になりたいという昔からの夢を、本日この舞台の上で叶えることが
               できますのも、ひとえに先生と、皆さまのおかげと感謝しております。
                京の桜や紅葉が眼に浮かぶような踊りができたらと思います。」






■ 長唄 「岸の柳」
柳橋から両国の、お江戸の情景を唄った舞踊です。夏の隅田川の川辺、 蛍とたわむれ、
屋形船、 三味線遊び、佃節・・・日本ならではの粋な風情をお楽しみください。
   筑波根の 姿涼しき夏衣 若葉にかえし唄女が 緑の髪に風薫る
   柳の眉のながし目に その浅妻をもやい船
     バーランド和代 「昨年、和のマナーから先生にご指導頂き、しなやかな動きに魅了                               されています。初の発表ですが、岸の柳を粋に踊りたいです。」






■ 長唄 「傾城」
文政十二年初演。江戸時代、廓は華やかな社交の場でありました。
傾城とは花魁のこと。肩入れし過ぎると一国の大名でさえも城が傾くくらい大変美しいという例えから、いつしか傾城(けいせい)とも呼ばれるようになりました。昔の吉原の町並みは、毎月季節のイベントが繰り広げられ、
江戸の最先端、おしゃれブームを生み出すのも花魁たちでした。 浮世絵にもその華やかな情景が残っていて、
まるでパラダイスの様な別世界だったそうです。
この曲は、そんな一見華やかそうに見える世界に身を置く花魁の勤めの悲しさ・・・でもそれなのに、生活の裏での本音は実に滑稽に振舞い、情緒豊かな明るさで、江戸らしく粋に描かれています。
ちなみに、花魁になるには、武士と対じする為の、教養も必須で、お茶、お花、香道、書道、和歌に俳句、漢詩、絵画、琴に三味、踊り・・と、スキルが求められ、そんな生活力、女子力を持つ花魁たちが江戸文化を生み出したのも、今日残る文化へ、立派な貢献を成したと言えましょう。
    田中佳央里 「昨年末に歌舞伎を観たのがきっかけで、子供の頃やっていた日舞を
    約十五年ぶりに習い改めました。振りや曲に懐かしさを感じつつも、大人になってからの方が
    表情や目線など難しく感じています。お稽古再開してまだ一年未満ですが、
    今日は花魁になりきって精一杯踊りたいとおもいます。」







■ 長唄 「菊づくし」
日本の秋、菊が満開な花笠を両手に、花の妖精のように可憐に踊ります。
大好きになった日本舞踊を通じて、礼儀作法や美しい所作を、少しずつ楽しく身に付けています。
とても素直で、はい!という返事や、気配りができる、踊りの魂を持って生まれて来た、天使です。







■ 長唄 「三太郎」
昔むかし、日本昔物語に登場する人物を、くるくる回りながら演じます。
個性に合わせて選曲いたしました。まずは楽しいことが一番! いつも笑いもいっぱい、
親子で頑張ってお稽古いたしました。蘇女丸会のスター!将来が楽しみです。






■ 長唄 「羽根の禿」
江戸天明五年初演。禿(かむろ)とは、江戸吉原遊女の見習いの少女。
廓のしきたり、遊女の手伝いでいつもは忙しい禿も、正月にはわずかな暇がもらえ、
日頃の憂さも忘れて松飾りのある妓楼の見世先、早朝からのんびりと、羽根突きに興じている様子です。
廓を知り始めた少女のあどけなさを、無邪気に明朗快活に踊ります。
今回は、自分の意志で舞台に立ちます。髪も自分で結いました。
この経験が、将来にきっと役に立つと信じています。






■ 長唄 「松の緑」 オー・エイ・エス(株) 企業日本舞踊サークル部
OASの企業日本舞踊サークル部は、十五年継続となりました。
月二回、仕事の終業後に集まり、会社の会議室にてお稽古しております。
会社の中に文化が存在する、粋な会社です。
社長曰く「女性が元気で、美しく、明るい会社は発展する!」 会社の繁栄に繋がるよう、大切にお稽古させて頂いております。そんな中での男性新入部員。先に踊りました、松の緑を男踊りで舞います。
   横澤 繁 「昨年、職場の先輩に誘われ日舞サークルに入りました。今回が初舞台となり、
   仕事とは違った緊張を感じていますが、貴重な機会を頂けたので楽しみたいと思います。」






■ 長唄 「二人藤娘」 オー・エイ・エス(株) 企業日本舞踊サークル部 (15年継続)
江戸文政九年初演。滋賀の大津は京都の入口として栄えた宿場町でした。
そこでお土産として売られていた大津絵。中でも一番人気の高かった黒塗り笠に藤の枝を肩にした「藤娘」を舞踊化されたものです。大津絵から娘が抜け出して、藤の精になったり、娘に化身して、恋心を歌いながら舞います。
今回二人藤娘となる構成も見所です。
    山崎 友理 「そろそろ自分のカラを破って、笑顔で楽しんで踊れるよに頑張ります。」
    肥後恵利加 「日舞を習える環境に、ご指導いただけることに、舞台に立てることに
              感謝して、頑張ります。」









■ 長唄 「松風」 ( 振付け: 藤間秀嘉 )
平安時代の歌人、在原行平は須磨の浦へ流罪となります。
そこで出逢い愛された海女、松風との物語を舞踊化したものです。
しかし、罪を許され都に帰る行平は、自分の形見として、鳥帽子と狩衣を松の枝に残して去って行きます・・・。
浜で月光に照らされ一人汐を汲む松風。形見の水干烏帽子をまとい、離ればなれになってしまった
行平を想いながら、見渡す限り一面の須磨の浜辺、届かない思いを狂おしく舞います。
    中嶋瑛里奈 「〝立ち別れ いなばの山の 峰に生ふる まつとし聞かば 今帰り来む〟
    これは、行平が松風を想って歌った一首で、私の一番好きな百人一首でした。
    不思議なご縁で繋がったこの演目。松風の切ない情念と須磨海岸の情景が伝わると幸いです。」













■ 長唄 「松」 ( 熊本より特別出演 )
日本武尊の故事で知られる、桔名の尾津の一の松から、小松曳き千代の松原、新年の門松、
目出度いと言えば日本の象徴、様々な〝松〟を寿き舞います。
熊本で、亡き勘蘇女先生の元、一緒にお稽古していました、一番の同志です。
熊本から馳せ参じて参加してくれました。 これから熊本で出稽古しながら、共に歩んで行きたい舞踊家です。
    藤間勘蘇貴 「幼少の頃から夢みていた日舞の師範になって七年。まだまだ目標に至りませんが、
    この舞台を自分自身の節目に出来たらと思います。また、東京の舞台に立ちたいと 言う願いを
    聞いてくださった蘇女丸先生ありがとうございます。」






■ 長唄 「鷺娘」
宝暦十二年初演。雪の池辺に白鷺が、白無垢姿の娘と化し、傘をさしあらわれます。
恋に悩む身を振りでみせ、一転して派手な町娘になり華やかに踊り、
さらに地獄に落ちた修羅場の責苦にあい、狂いに狂って空の彼方へ飛び去っていきます。
美しい白一色の世界で、恋の哀しさと喜びを、情緒豊かな踊りで古風に表現いたします。
    藤本久美香 「今回憧れの鷺娘を踊らせて頂きます。鷺娘はとても難しく、悩んでいる時も、
    先生は本当に真摯に何度も稽古をつけて下さり、踊り以外の面でも大変お世話になりました。
    感謝という言葉だけでは言い表せません。少しでも踊りで感謝の気持ちをお返しできるよう
    頑張ります。」











■ 長唄 「新曲浦島」
歌舞伎に並ぶ〝新楽劇論〟新舞踊運動の先駆けとして、坪内逍遥作詞、十三世杵屋六左衛門作曲の合作で生まれた、壮大な長唄の名曲です。浮世絵に出て来るような、朝陽が昇り夕日が落ちる一面の大海原、穏やかな入り江、浦岩に荒波がぶつかる荒々しさ、沖のかもめ、舟乗りの父を想う旅情・・・日本の海の様々な風景を舞踊で描きます。
    角田健太朗 「この大曲を踊るにはまだまだ未熟者ですが、僕なりの新曲浦島を踊ります。
    ご高覧お願いいたします。」







■ 長唄 「晒三番叟」 ( 振付け: 藤間秀嘉 )
第十回記念公演を祝し、君が代から始まり、鶴亀、七五三のリズムで鈴の種蒔き、天岩戸を開き、晒で爽快に、
皆様の五穀豊穣、ご多幸〝祈り〟の舞を捧げます。

藤間蘇女丸 「今年の元日と秋祭り、北区の七社神社様の神楽殿にて、日舞をお弟子さん達と御奉納させて頂きました。また昨年末から、世田谷区とタイアップして、シニア向けの健康の為の〝日舞エクササイズ〟も始まりました。日舞で皆様の生きがいや健康、芸能関係のお弟子達にはお仕事に繋がるよう、いつも願いを込めてお稽古しています。舞の原点は〝祈り〟なんですね。今の私が在りますのは、藤間秀嘉先生、熊本の勘蘇女先生、付いて来てくれるお弟子達、いつも応援下さる皆様のお陰です。心を込めて、感謝の気持ちを舞でお伝えしたいと思います。」










■ 第二部  「神々に捧げる詩」
■ 恒例の第二部 、舞踊ショーは

〝神々に捧げる詩〟

君が代〜今昔物語〜海の声〜 長く短い祭〜
千本桜〜 タイム・アフター・タイム〜 神々の詩。

私の振り付け&会員一同で作り上げました 創作舞踊も、大好評でした♪


■ 君が代
■ 君が代


■ 今昔物語
■ 今昔物語


■ 海の声
■ 海の声





■ 長く短い祭 (振付担当: 久美香)
■ 長く短い祭 (振付担当: 久美香)





■ 千本桜 (振付け担当: 健太朗)
■ 千本桜 (振付け担当: 健太朗)




■ タイム・アフター・タイム
■ タイム・アフター・タイム



■ タイム・アフター・タイム
■ タイム・アフター・タイム


■ 神々の詩 〜フィナーレ♪
■ 神々の詩 〜フィナーレ♪





外国のお客様と素敵な記念撮影
外国のお客様と素敵な記念撮影



「若い人達へ日本の文化を」「継続は力なり」を目標に開設いたしました、藤間蘇女丸日本舞踊研究所も、お陰様で開設十七周年、第十回の会を重ねることが出来ました。
これもひとえに、いつもお応援下さる皆々様方のお陰と、心より感謝申し上げます。
今回
も前回に引き続き、有難いご縁により、表参道の銕仙会・能楽堂ホールにて開催させて頂きました。表参道ビルの中の能楽堂、畳張りで段差のある客席が、とても素敵な雰囲気で、お越し頂きましたお客様からも、まずは会場の歴史的建物と現代的な空間に感動した!と沢山のお声を頂きました。こんな素晴らしい舞台に上がらせて頂き「銕仙会様」には、本当に感謝申し上げます。

また今回も、衣装&着付けにご協力頂きました浅草龍巳衣装・胡蝶様、音響編集・ケイズスタジオ鈴木様、写真の大内様、ビデオの梶田様にも、一同心より感謝申し上げます。

今回も、入門して間もない小学二年生の天使のような初舞台から〜一回目からずっと習い続けている皆様顔馴染みのメンバーの成長ぶりまで、特に二部の舞踊ショーでは、蘇女丸ワールドを皆様にお楽しみ頂きました

毎回いつも思う事なのですが、約二年掛かりの個人稽古〜合同稽古〜リハーサル〜本番〜全体のチームワーク(裏方まで)は更に、今までで一番の会だったと思います!
本番は、欲目かもしれませんが、皆持ってるな!という気迫とハートのある舞踊を表現してくれました。
それもこれも、温かなお客様からのエネルギーと拍手を頂き、歴史ある素敵な能舞台の力、芸の神様を感じる空間・・・のお陰で、一人一人が、いつも以上に魂を燃やし、耀きを放ったのだと思います。

またお客様から一番嬉しかったお言葉は、、、
「子供達が可愛いね!子供が日本の文化を学ぶってほんといいね!日本にとってとても大事なこと。」
「毎回観てるけど、ほんと皆必ず成長してるのが嬉しいね!!」
「日本舞踊の会って初めて観たけど、正直途中で眠たくなるんだろうなって思って来たけど、いやいや6時間アッという間で、ほんと楽しかった
など嬉しいお言葉を頂きました。

十七年思い起こせば、最初は、太子堂区民センターの畳の大広間から始まり〜渋谷の会館〜梅窓院様のお寺のホールを経て、今回の銕仙会様の能楽堂で開催させていただくまでに至り、様々な出来事がありました。ここまで続けてこれたのも、いつも変わらぬ皆々様の温かいご愛顧と、お引き立て、何より付いて来てくれるお弟子さんの頑張りのお陰です。

そんな中只今蘇女丸会は、結婚、出産ラッシュ!三歳から習っていたお弟子も、大学受験!と暫くお休みしているお弟子達も受付けや、揚幕係り、音響照明の手伝いに駆けつけてくれまして、それも嬉しかった事の一つです。愛する皆さま、素敵な笑顔でお客様をお出迎え、舞台から陰に回ってのご協力、本当にありがとうございました。感謝です。




最後に、打ち上げの席で、皆から寄せ書きを頂きました。帰って何度も読み返しました() 皆本当に、優しくて美しく、前向きな素晴らしいチームです!

そして!気持ちはもうすでに次の舞台です。次回の蘇女丸会は20周年、2020春・東京オリンピックイヤー!盛大に行きたいと思います皆さんもぜひ、舞台で表現の楽しさを、ご一緒してみませんか!!
まだまだ未熟ではございますが、これからも門下一同と更に精進し、踊りの楽しさを伝えて参りたいと思います。
今後共何卒、ご愛顧、ご声援の程、伏してお願い申し上げます。
本当に、沢山の皆様のご来場、温かい拍手とご声援、誠に有り難うございました。
改めて、心より感謝申し上げますm(__)m  
藤間蘇女丸

■ 第九回 「蘇女丸会」 〜十五周年記念公演〜

◆ 平成27年11月28日(土) ◆ 銕仙会能楽堂 (表参道) にて

第九回 「蘇女丸会」 藤間蘇女丸日本舞踊研究所〜十五周年記念発表公演は
■ 第一部 : 古典舞踊(全15曲)
■ 第二部の舞踊ショーは:〝アニバーサリー〟〜蘇女丸会ベスト集〜でお届けいたしました。
沢山の皆様のご声援ご来場、誠にありがとうございました。



■ 第一部 古典舞踊 (全15曲)
■ 長唄小曲 「歌舞伎踊り」(七つになる子)  ■ 長唄小曲 「藤の花」
小学一年生、初舞台です。
昔から、六歳の六月六日から習い事を始めると、一生幸せになると言い伝えがあります。
神様は、舞踊や芸事が大好きだからです。
神様からの天使だと思って、この一年大切にお稽古いたしました。
    「ぼくは日本舞踊が大好きです。発表会でますます好きになりました。
     男性が少ないのでがんばります。」
    「わたしも着物とおどりが大好きです。お扇子が使えるようになってとても嬉しいです。」












■ 長唄小曲 「関の小万」
基本を大切にする藤間流の中で作られた、基礎を身に付ける為の入門曲です。
正しい姿勢、美しい立ち座り、歩き方、お辞儀の仕方、手の揃え方、お扇子・袂の使い方、
腰の入れ方、おへその角度、足の踏み方、首の振り方、目線、着物の着方・・・など。
師範試験の課題曲にもなっており、皆さん必ずこの曲で始まります。
    安藤ゆかり「お稽古を始めて間もないですが、蘇女丸先生はじめ皆さんが温かく
    迎え入れてくださったこと、大変有難いです。一つ一つを大切に勤めてまいります。」




■ 長唄 「羽根の禿」
江戸天明五年初演。禿(かむろ)とは、江戸吉原遊女の見習いの少女。
廓のしきたり、遊女の手伝いでいつもは忙しい禿も、正月にはわずかな時間がもらえ、
日頃の憂さも忘れて松飾りのある妓楼の見世先、早朝からのんびり羽根突きに興じている様子です。
廓を知り始めた少女のあどけなさを、無邪気に明朗快活に踊ります。
    「振りをおぼえるのが大変でした。舞台に立つと、緊張して足が震えますが、頑張って
     踊ります。」





■ 長唄 「黒髪」
源頼朝が将軍になる少し前、島流しになっている時期がありました。
その間に頼朝を愛した辰姫は、やがて許婚の北条政子のもとに頼朝を譲り返さねばなりませんでした。
黒髪に寄せた、深く切ない世の無常を唄った舞で、上方ではお座敷舞として有名な作品です。
    作本由香利「半年前に和のマナー教室からお世話になり、気が付いたら畏れ多くも
    能舞台での初舞台・・・何もかも初めてですが、今の精一杯をご披露いたします。」





■ 長唄 「賤の苧環」
源義経の籠愛を受けた静御前は、吉野山で義経と哀しい別れをします。
後に、頼朝に捕えられ鎌倉に送られます。そして鶴岡八幡宮の社前で、頼朝と妻政子の所望に応えて、白拍子の舞を披露したのは歴史上の物語です。捕らわれた身でありながら悲しみを隠して、義経の無事を祈る毅然とした舞は、日本の繁栄を寿く祝儀舞でもありましたが、心の中では義経との別れの曲を舞うのでした。
   中村知美「静やしずしず 賤のおだまき 繰り返し・・・とても印象的な場面です。
   吉野山で泣く泣く別れてしまった義経様を心に抱いて、それを敵の兄の頼朝に悟られない
   よう舞うシーン。鶴岡八幡で命がけで舞う静御前の覚悟を表現いたしたいと思います。」













■ 大和楽 「団十郎娘」
主人公は今でいう追っかけ。江戸下町の大店の娘で、日本一の名優と云われた団十郎の大ファン。
団十郎さまを一目でも見たい会いたい・・・といつも芝居小屋をうろうろする娘。
そこへ、店の主人の言いつけで娘を迎えに来た丁稚ですが、なかなか帰ろうとしない娘を連れて帰るため
知恵を働かせ、団十郎の当たり芸〝助六〟のものまねをさせてはおだてます。
すると娘は大喜びで助六気取りで芝居もどきの振りを見せては、楽しげに帰るのでした。
姉妹で頑張りました!素敵な思い出になりますように。
    「憧れの人を追っかける娘役なので、役に成りきって大好きな人達を想いながら踊ります。」










■ 長唄 「藤娘」
江戸文政九年初演。滋賀の大津は京都の入口として栄えた宿場町でした。そこでお土産として売られていた
大津絵。中でも一番人気の高かった黒塗り笠に藤の枝を肩にした「藤娘」を舞踊化されたもので、
今もなお日本舞踊を習う人なら一度は踊ってみたいと思う演目です。
大津絵から娘が抜け出して、藤の精になったり、娘に化身して、恋心を歌いながら舞います。
どれだけ色っぽい振りかは、毎回観てのお楽しみです。
    中嶋瑛里奈「藤の花を美しく咲かすには、お酒を根にかけてやると良いそうです。
          そこで藤娘は妙齢の美しい娘にもかかわらずちょっと飲兵衛です。
          日本舞踊の色気を少しでも感じていただけるよう踊りたいです。」











■ 長唄 「君が代松竹梅」
この題名は、歌い出しの「君が代は恵みかしこき高砂の・・・」から取ったものです。
荘厳で格調高い松、しなやかで凛とした竹、可憐で華やかな梅、日本女性ならではの特色を構成で表現しております。この日本舞踊企業サークルは、今年で十三年になりました。チームワークの素晴らしさも踊りに表れています。
    荒川拓也「初の女踊りですが精一杯踊らせて頂きます。」
    山崎有理「目標は形、間、バランス、視線!」
    肥後恵利加「足元に気を配って踊ります。」
    高橋礼奈「可愛らしく踊ります。」
    清水優里「清く正しく上品に舞います。」










■ 常磐津 「三つ面子守り」
江戸文政十二年初演。五変化舞踊の一つ。越後などの地方から食いぶちを減らしに出て来る子守をユーモアと哀感をこめて描いたものです。
ねんねこ半纏に鉢巻をした田舎出の子守娘が祭礼でお面を三つ買い笹の枝にぶら下げて帰る途中、背負ってる子供がむずがるので、鞠をついてみせたり、お面をかぶり道化た踊りを見せてあやします。
お面の変わり目は、おかめとえびすの痴話喧嘩にひょっとこが割って入るとても面白い振りが付いており、踊り手の技術と、あどけなく、酒脱に踊るのが見せどころです。
    滝元さおり「今回お面を付けての踊りを勉強させて頂きました。
          まだまだ修行不足ですが、精一杯の表現をしたいと思います。」








■ 長唄 「女伊達」 賛助出演/ 侠客 ・角田健太朗 ・中山一朗
江戸文化六年初演。舞台は吉原の仲ノ町。髪を奴島田に結い派手な着物に尺八を背負った女伊達が、喧嘩相手の大阪の男伊達(侠客)をあしらいながら颯爽と登場します。
男達の手をほどきながら、女心を踊るクドキ、最後の侠客との立ち廻りが見せどころとなります。
侠客とは、強気を挫き、弱気を助ける渡世人のことを指します。
    藤本久美香「今回女伊達を踊るにあたり、ご協力頂きました粋なお二人に、
          そしてご指導頂きました先生に感謝いたします。
          観てくださる皆様に少しでも踊りの楽しさが伝えられるよう頑張ります。」









■ 長唄 「浅妻船」
江戸文政三年初演。画家の英一蝶の配流の原因になった一枚の絵を題材にした作品です。
柳の陰の船中に、金烏帽子、水干姿の遊女が鼓を持って座っている浅妻船の絵です。
これを、将軍綱吉の愛妾お伝の方をあてこんだと疑われ、一蝶は島流しの刑に処さたのは有名な話しです。お伝の方は、綱吉の懐刀といわれる柳沢吉保の妻だったので、遊女になぞらえたのだろうとされたのでした。
そんな題材に反して、カッコや振り鼓、神舞と、大変困難な振り付けになっており見どころ満載です。
    迫田久美子「少ない稽古時間の中で迎える発表会、恐怖心に負けず、能楽堂の舞台に
          ふさわしい存在で踊れますように!」






■ 長唄 「連獅子」
能の石橋から作られた、松羽目舞踊の代表的な演目です。
中国から伝わる千尋の山の谷底に、親が我が子を突き落し力を試し試練に堪えて駆け上がって来た子を励まし
育てるという故実を舞踊化したもの。百獣の王たる獅子のありさまで、親子の情愛を表現している
獅子ものの中では最も派手でやりがいのある演目です。
    石橋和也「連獅子は今回二度目の挑戦です。こんなチャンスを頂き心から感謝です。
         前回及ばなかったところを踏まえて、繊細かつ大胆に踊ります!」
    吉田直之「素晴らしい演目を踊ることができ大変感謝しております。
         勇壮な踊りをお楽しみください。」












■ 長唄 「鷺娘」
この鷺娘は、私の生まれ故郷熊本の、勘蘇女先生に厳しく温かいご指導を頂き、二十代の時に蘇女丸の
名披露目の時にご披露した演目でございます。
実は一昨年、その藤間勘蘇女先生が天に召されました。享年八十二歳でした。
私には親が二人いると思っております。実の生みの親と、踊りの育ての親。
不肖な弟子にもかかわらず、「あなたは踊りの為に生まれてきた人だから・・・私が育てた弟子が
東京で頑張ってるのは誇りだ」という先生の言葉を一番の支えに、これまで参りました。
今回はその鷺娘を、勘蘇女先生のご紹介で東京でお稽古頂いております、
藤間秀嘉先生にもう一度更にお習いしまして、亡き勘蘇女先生への追善と、これまでの感謝の気持ちを込めて踊らせて頂きました。今の私が在りますのは、勘蘇女先生、秀嘉先生のお陰です。






■ 第二部 「アニバーサリー」 〜蘇女丸会ベスト集〜



■ 恒例の二部の舞踊ショーでは、
これまで私が振り付けした中で、最も好評だった曲を ベスト集〜にしてお届けいたしました♪

タップ座頭市〜ひこうき雲〜さくらさくら〜
荒城の月〜津軽じょんがら黒田節〜風の盆〜
ロックおてもやん〜八木節♪





■ 第八回 「蘇女丸会」

◆ 平成25年11月23日(土) ◆ 梅窓院 「祖師堂」 にて




■ 第八回 「蘇女丸会」
● 平成25年11月23日(土)
●外苑前・梅窓院「祖師堂」 にて
★ 第一部 : 古典舞踊 (全14曲)
★ 第二部は:舞踊ショー〝ラブ&ピース〟
祈り〜夢〜ふるさとの四季〜平和〜愛〜
おどりの力〜♪でお届けいたしました。






■ 第一部  古典舞踊  (全14曲)


■ 長唄小曲 関の小万
基本を大切にする藤間流の中で作られた、基礎を身に付ける為の入門曲です。
正しい姿勢、美しい立ち座り、歩き方、お辞儀の仕方、手の揃え方、お扇子・袂の使い方、腰の入れ方、おへその角度、足の踏み方、首の振り方、目線、着物の着方・・・など。
今年は七人の新しいお弟子さんが入門し、頑張っています。
今回は、その中の三人で初々しく幕開けでした!






■ 長唄小曲 七つになる子
小学校一年生、初舞台です。
六歳から習い始めました。
昔から六歳の六月六日から習い事を始めると
一生幸せになると言い伝えがあります。
もみじのようなちっちゃな五本指をきれいにそろえ、お辞儀も上手になりました。
初舞台は、お母さんと一緒にがんばりました!





■ 長唄 菊づくし
小学校二年生です。
お母さん、お姉さんと一緒に楽しくお稽古しています。
夢は姉妹そろって、七夕さまの短冊には毎年
〝日舞の先生になれますように〟
と願いごとを
書いているくらい、おどりが大好き!
菊が満開な花笠を両手に、花のように可憐に踊りました。






■ 長唄 羽根の禿
江戸天明五年初演。禿(かむろ)とは、江戸吉原遊女の見習いの少女。
廓のしきたり、遊女の手伝いでいつもは忙しい禿も、正月にはわずかな時間がもらえ、日頃の憂さも忘れて松飾りのある妓楼の見世先、早朝からのんびり羽根突きに興じている様子です。
廓を知り始めた少女のあどけなさを、無邪気に明朗快活に踊ります。




 
■ 長唄 勢い
  文化十一年初演。本名題「菊寿の草摺引」といいます。
歌舞伎でも有名な、曽我の十郎、五郎兄弟。
  この作品は、弟五郎が親の仇討に、今まさに駈け出そうといきり立っている場面。
  そこに親友の朝比奈が止めに入ったり、または、五郎のことを実の兄のように慕う
  朝比奈の妹・舞鶴が止めたりと、対照的な演出がとても人気の演目です。
  今回は〝親子三人初共演〟でお披露目いたしました。愛あふれる、感動が伝わりますように。







■ 大和楽 うぐいす
  梅に鳴くうぐいす。それをまだ初心な娘と見たてて、春の淡い初恋に迷う
娘心を唄った作品。
  三味線音楽に、二重奏や輪唱形式を使った新しい邦楽です。
  うぐいすになったり、娘になったり、ちょっとモダンな振り付けの表現をお楽しみください。






■ 長唄 雨の五郎
  日本の仇討ち史上で忠臣蔵と並んで名高いのが、曽我十郎・五郎兄弟。
  歌舞伎狂言でも題材として多く取り上げられ「曽我物」というジャンルを形成するほど人気の
   キャラクターです。
   天保十二年初演。時は鎌倉。幼い兄弟が領土争いで殺された父の敵・工藤祐経を打ち取ろうと
   短い青春の火を燃やした歴史上の物語。
   苦節十七年、目出度く仇は打ち取ったものの、五郎十郎は捕えら、二人とも二十歳前後の若さで
   命を落としました。
   そんな勇ましい五郎にも、大磯化粧坂の廓に少将という恋人がありました。
   こ
の舞踊は、その太夫からの恋文を懐に、嬉しさのあまり雨の中を傘をさし、駆け出して行く姿を
  生きいきと描いた舞踊で〝和事の味&荒事の手法〟とを
兼ねそなえた作品です。






■ 長唄 秋の色種
  武蔵野の一角麻布不二見の、秋の景色を唄った長唄の名曲です。
   出は秋の風情を格調高く、クドキの場は文字通り、一人の男性に恋をしてしまう
   まるで〝源氏絵巻〟を思う色気。何といっても見所は、踊地の虫の音の合方の踊り。
   日本舞踊は、日本の四季折々の様々な情景描写を身体で表現する曲が多く、
   今回秋の時季にぴったりな風情を、たっぷりお楽しみ頂きたく選曲いたしました。
    〜秋草の 吾妻の野辺の忍草 しのぶ昔や古えぶりに 朝夕むこう月雪の    
      なまめく萩が花ずりの 衣かりがね声を帆に 上げて降ろして玉すだれ
      
       楽しみは尽きせじつきぬ千代八千代 いく十返りの花に謳わん〜

  











■ 長唄 吉野天人
  天保十四年初演。能の「吉野天人」が原典。
  都の貴人が、吉野山へ花見に訪れ、桜爛漫たる中美しい女性(実は天女)と出会う、幻の場。
  桜と戯れ、美しい舞に都人は見惚れ、そのうち他生での縁を感じ、夢の様なひと時を過ごし
  ますが、女は、自分が天女だと知られると
〝祈りの舞〟を残し、天に姿を消してしまう・・・
   という美しい物語です。
虚空に音楽が聞こえ、幻の様な吉野の里の一時は散りゆく桜の様に儚く
   桜と天女という取り合わせも、
 日本人らしい古風さと、華やかさがとても素敵な世界感を
   繰り広げます。
















■ 清元 玉兎
  文政三年初演。本名題を「玉兎月の影勝」といい「月雪花名残文台」
七変化舞踊の中の月の部。
  昔の人は月の中に兎が棲んでいると信じていました。インド、中国を経て日本にもたらされた
  伝説のようですが、日本ではお月さまで、兎が餅つき
しているという発想が加わりました。
  月から飛び出した兎が、
カチカチ山のお爺さんの仇を討つ、兎と狸の昔話しを仕方話で語る
  清元ならではの、極めて飄逸な踊りをお楽しみください。






■ 長唄 傾城
  文政十二年初演。浄瑠璃の節付けが特色。
  江戸時代、廓は華やかな社交の場でありました。
  傾城とは花魁のこと。肩入れし過ぎると一国の大名でさえも城が傾くくらい美しいという例え
  から、いつしか傾城
(けいせい)とも呼ばれるようになりました。
  昔の吉原の町並みは、毎月季節のイベントが繰り広げられ、江戸の最先端、おしゃれブームを
  生み出すのも花魁たちでした。
  浮世絵にもその華やかな情景が残っていて、まるでパラダイスの様な別世界だったそうです。
  この曲は、そんな一見華やかそうに見える世界に身を置く者の勤めの悲しさ・・・
  でもそれなのに、生活の裏での本音は実に滑稽に振舞い、情緒豊かな明るさで江戸らしく
  粋に描かれています。そうです、花のお江戸は〝粋〟でなければ!
  ちなみに、花魁になるには、武士と対じする為の、教養も必須で、お茶、お花、香道、書道、
  和歌に俳句、漢詩、絵画、琴に三味、踊り・・スキルが
求められ、そんな生活力、女子力を持つ 
  花魁たちが江戸文化を生み出したのも
今日に残る文化へ、立派な貢献を成したと言えましょう。
    〜恋という文字の姿を判じ者 解けて想いの種となる
        鐘は上野か浅草か あの約束を待宵の風も 浮気な仲の町〜






■ 大和楽 団十郎娘 
  主人公は今でいう追っかけ。江戸下町の大店の娘で、日本一の名優と云われた
団十郎の大ファン。
  団十郎さまを一目でも見たい会いたい・・・と
芝居小屋をうろうろする娘。
   そこへ、店の主人の言いつけで娘を迎えに来た
丁稚ですが、なかなか帰ろうとしない娘を連れて帰
   るため知恵を働き、
団十郎の当たり芸〝助六〟のものまねをさせてはおだてます。
   すると娘は大喜びで助六気取りで芝居もどきの振りを見せては、楽しげに帰る のでした。
      〜私しゃちょいと見て一寸惚れた 助六さんの鉢巻に       
         日本一の成田屋に 惚れた私がなぜ悪い〜











■ 大和楽 紅売り
  江戸時代の町並みの日常生活や〝商い〟する姿を描写した舞踊を
世話物、または風俗舞踊といい
  ます。
その中には、玉屋(シャボン玉売り)、文売り、納豆売り、または、角兵衛、女太夫、
   傀儡師
  (人形使い)といった遊芸人たち。民衆の生活に密着した情景描写が沢山舞踊化されている
   のも日舞の面白い所で、
この曲はちょっとモダンな振り付けが、見ていてワクワクする素敵な
   作品です。







■ 長唄 新曲浦島
  明治三十七年、歌舞伎に並ぶ〝新楽劇論〟新舞踊運動の先駆けとして
  坪内逍遥作詞、十三世杵屋六左衛門作曲の合作で生まれた、壮大な長唄の名曲です。
   もともとは、誰もが知っている「浦島」の物語を題材に、オペラ風の長い舞踊劇として
創作されましたが
  現在は序曲だけが人気に残り、今回はその部分となります。
  浮世絵に出て来るような、日本の海の様々な風景を踊りで描きます。
  一面の海原、入り江の穏やかな浦、沖のかもめ、朝陽が昇り夕日が落ちる海、 
  岩に荒波がぶつかる荒々しさ、舟乗りの父を思う旅情・・・

  日本人の、自然の中に生かされ、自然の恵みによる感謝や敬意、愛する心が文化を生み出し、
  その先人達からのメッセージは、舞踊の中にも受け継がれ、
今も尚、生きています。
  頼もしくなりました一番弟子の、役者の石橋と、初めて一緒に舞台に立つのも、 とても楽しみなところでした。
     〜寄せ返る 神代ながらの浪の音 塵の世遠き調べかな
       夕日が浦に秋寂びて 岩に砕けて裂けて散る 水の行方の悠々と
        雨よ降れふれ 風なら吹くな 家の親爺は舟乗りじゃ
         風は諸国を吹き廻る  すさまじかりける風情なり〜











■ 司会:神田紫乃
■ 司会:神田紫乃


☆日本舞踊の他に、講談も習っている、神田紫乃さんに、
今回、司会もつとめてもらいました。
名司会と、大評判でした!!
紫乃ちゃん、本当にありがとうございました!!

■ 第二部 〝ラブ&ピース〟
〜祈り〜夢〜ふるさとの四季〜平和〜愛〜おどりの力〜  振付け:蘇女丸

■ 今昔物語〜あの遠く遥かな声〜(巫女舞)
■ 今昔物語〜あの遠く遥かな声〜(巫女舞)



■ いつも何度でも〜(千と千尋の神隠し)
■ いつも何度でも〜(千と千尋の神隠し)




■ 島唄
■ 島唄





■ イマジン
■ イマジン







■ オールウェイズ・ラブ・ユー
■ オールウェイズ・ラブ・ユー



■ フィナーレ〜タップ曲・座頭市
■ フィナーレ〜タップ曲・座頭市










■ 第七回のフィナーレ 〝阿波おどり〟
■ 第七回のフィナーレ 〝阿波おどり〟



お見送りでは、お客様方も、たくさんの笑顔でした。
お見送りでは、お客様方も、たくさんの笑顔でした。


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